複合過去の助動詞、avoirとêtreどちらをとるか迷う方へ!カンタン使い分けを解説!

フランス語をまなぶ

複合過去は、「過去形」と「現在完了形」の意味で使える、欠かせない文法です!
「複合」というだけあって、「助動詞」と「過去分詞」をくっつけて作ります!

ねても
ねても

でも助動詞はavoirとêtreの2パターンがあって、

最初のうちは使い分けが難しいんだよねえ…。

今回は、複合過去の助動詞使い分けに不安がある人向けの解説記事です!
どちらの助動詞も取れるむずかしい動詞についても、見分け方を説明しています。(問題つき!)
なるべく楽に覚えられるポイントを紹介します!

まずはざっくり解説

avoirとくっつく動詞は?

avoirとくっつくのは、
すべての他動詞(直接目的語を伴う)と、自動詞(直接目的語を伴わない)のほとんど です!
つまり、ほとんどの動詞がavoirとくっつくと思ってもらって大丈夫です!

なのでなので、êtreとくっつく動詞を覚えてしまう方が、カンタンです。

êtreとくっつく動詞は?

êtreとくっつくのは、一部の自動詞だけ です!

圧倒的に少ないので、êtreとくっつく代表的な動詞を頭に入れてしまうのが、
助動詞使い分け攻略の鍵です!!!

ここからは、「êtreとくっつく代表的な動詞をどう頭に入れるか?」に的をしぼり、
ポイントを解説していきます!

ポイント① まず覚える:「場所の移動」を表す動詞+「生死」

êtreを助動詞にとる動詞は、「場所の移動」を表す動詞+「生死」です!
以下、代表的なものを一緒に見ていきましょう。

aller/行く ー venir/来る  partir/発つー arriver/着く  sortir/出るー entrer/入る
monter/上がるー descendre/降りる  apparaitre/現れるー disparaitre/消える
tomber/落ちる・転ぶ  passer/通る  tourner/曲がる  rester/残る  

naitre/生まれるー mourir/死ぬ

んね?「生死」以外は、どれも移動系でしょ?
「行くー来る」というように、反対語とセットで覚えるのがオススメです!

「resterは移動してないじゃん!」と思われるかもしれませんが、
「0距離を移動している」とお考えいただいて…。

もちろんこれ以外にもêtreを助動詞にとる移動系動詞はあります。
が、代表的なものさえ覚えてしまえば、あとはけっこう応用が効くのです!

ポイント② 覚えた動詞で応用する

代表的な動詞に接頭辞がついても、助動詞はêtreなんです!

例えば、tournerに接頭辞reがつくと、「retourner/戻る」という意味になります。
助動詞はêtreです!「戻る」も移動系の動詞ですよね〜。

「rentrer/帰る」「repartir/再び出発する」「intervenir /介入する・出動する」
「parvenir /到達する」なども同じくです!
これだけで結構、頭に入る動詞の数が増えませんか?

イレギュラーですが、「devenir/〜になる」も助動詞はêtreです!
「移動系じゃないじゃーん!」と言われそうですが、
venirに接頭辞deがついていると思って、カンベンしてちょ。

また、mourirと同じ意味であるdécéderも、助動詞êtreです!

こんな感じで関連づけて覚えてくださいね〜。

注意点① 代名動詞になったらêtreが助動詞!

ふだんはavoirとくっつく動詞であっても、それが代名動詞になったら
助動詞はêtreを使ってください!!

代名動詞は、主語と同じ代名詞がセットになる動詞のことです。
一番なじみがあるのは「Je m’appelle 〜./私の名前は〜です。」ではないでしょうか?
Jeの代名詞meとセットで使っていますよね。

appelerという動詞は、通常「〜を呼ぶ」などの意味で使われ、
avoirとくっついて複合過去を作ります。

しかし、代名動詞になったらêtreとくっつくようになるのです!

(例)Je me suis appelé Jackie pendant un certain temps.
   私はある時期、ジャッキーと呼ばれていました。

注意点② 自動詞かな!?他動詞かな!?

代表的な動詞も覚えたし、代名動詞にさえ気をつければもう完璧!といきたいところですが…
ちょっと注意していただきたいことがあるのです…。
実は、êtreとくっつく動詞リストに挙げたモノの中でも、
avoirも助動詞として使えるものがあるのです…。

いかちゃん
いかちゃん

えー!!もうêtreが助動詞としてくるものだと覚えちゃったよー!

どういうことなのよー!!

例えば、passerです。早速ですが、例文を見てみましょう。

  1. Je suis passé à la boulangerie ce matin./今朝、パン屋さんに立ち寄りました。
  2. J’ai passé un bon week–end./いい週末を過ごしました。

1文目はêtreで、2文目はavoirになっています。えー、なぜ!?
怒るいかちゃんの気持ちもごもっともです。

ここで思い出してほしいのが、ちょっと前に述べた、
一部の自動詞だけが、助動詞êtreとくっつく」ということです。

つまり!1文目のpasserは自動詞であり、2文目のpasserは他動詞なのです!
2文目はpasserの後に、直接目的語(un bon week–end)が来てますよね。

このように移動を表す動詞の中でも、
他動詞の意味も持てる動詞は、助動詞avoirも使う!」と覚えておきましょう!

練習問題も置いておきますね〜。
直接目的語に注意しながらavoirかêtreを埋めてください!

EXERCICES

1 A:Il (    ) tourné la clé pour ouvrir la porte.
  B:Il (    ) tourné vers la fenêtre.

2 A:Il (    ) monté les escaliers rapidement.
  B:Il (    ) déjà monté au troisième étages.

3 A:Il (    ) sorti de la maison à 8h00.
  B:Il (    ) sorti les poubelles hier soir.

どうでしょうか〜?
下にすぐ解答が出てくるのでお気をつけくださいませ!

↓ ↓ ↓ 解答はこちら ↓↓↓

CORRIGÉS

※赤くマーカーしてあるのが、直接目的語です!

1 A:Il (  a  ) tourné la clé pour ouvrir la porte.
    彼はドアを開けるため、鍵を回した。
  B:Il (  est  ) tourné vers la fenêtre.
    彼は窓の方を向いた。

2 A:Il (  a   ) monté les escaliers rapidement.
    彼はすばやく階段を上った。
  B:Il (  est ) déjà monté au troisième étages.
    彼はすでに3階へ上がった。

3 A:Il (  est ) sorti de la maison à 8h00.
    彼は8時に家を出た。
  B:Il (  a  ) sorti les poubelles hier soir.
    彼は昨晩、ゴミを出した。

まとめ:代表的な動詞から応用を効かせて覚えよう!

まずは、「場所の移動」を表す動詞+「生死」を自分の中で定着させましょう!
その動詞から派生した動詞(devenirやrentrerなど)も、
etre助動詞をとる動詞の仲間になります!

いくつかの動詞は、avoirとetreどちらの助動詞も取ることができます。
その場合には、「自動詞かな?他動詞かな?」と直接目的語の有無に気をつけて
正しい助動詞を選びましょう!

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